후리가나로 읽는 일본 고전
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よあけまえ
夜明け前
島崎 藤村
島崎 藤村의 夜明け前(よあけまえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 205,629자 · 408화면
五
こんなふうに言う人もあった。ともあれ、大老は徳川世襲伝来の精神をささえていた大極柱の倒れるように倒れて行った。この報知を聞く彦根藩士の憤激、続いて起こって来そうな彦根と水戸両藩の葛藤は寛斎にも想像された。前途は実に測りがたかった。
神奈川付近から横浜へかけての町々の警備は一層厳重をきわめるようになった。鶴見の橋詰めには杉の角柱に大貫を通した関門が新たに建てられた。夜になると、神奈川にある二か所の関門も堅く閉ざされ、三つ所紋の割羽織に裁付袴もいかめしい番兵が三人の人足を先に立てて、外国諸領事の仮寓する寺々から、神奈川台の異人屋敷の方までも警戒した。町々は夜ふけて出歩く人も少なく、あたりをいましめる太鼓の音のみが聞こえた。
五
ようやく、その年の閏三月を迎えるころになって、※(角万)とした生糸の荷がぽつぽつ寛斎のもとに届くようになった。寛斎は順に来るやつを預かって、適当にその始末をしたが、木曾街道の宿場宿場を経て江戸回りで届いた荷を見るたびに、中津川商人が出向いて来る日の近いことを思った。毎日のように何かの出来事を待ち受けさせるかのような、こんな不安な周囲の空気の中で、よくそれでも生糸の荷が無事に着いたとも思った。