후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
よあけまえ
夜明け前
島崎 藤村
島崎 藤村의 夜明け前(よあけまえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 205,629자 · 408화면
三
「貴君には、いまだ御往生もなされず候よし、」ともある。
「いまだ御往生もなされず候よしは、ひどい。」
と考えて、寛斎は哭いていいか笑っていいかわからないようなその手紙の前に頭をたれた。
寛斎の周囲にある旧知も次第に亡くなった。達者で働いているものは数えるほどしかない。今度十七歳の鶴松を先に立てた金兵衛、半蔵の父吉左衛門――指を折って見ると、そういう人たちはもはや幾人も残っていない。追い追いの無常の風に吹き立てられて、早く美濃へ逃げ帰りたいと思うところへ、横浜の方へは浪士来襲のうわさすら伝わって来た。
三
とうとう、寛斎は神奈川の旅籠屋で年を越した。彼の日課は開港場の商況を調べて、それを中津川の方へ報告することで、その都度万屋からの音信にも接したが、かんじんの安兵衛らはまだいつ神奈川へ出向いて来るともわからない。
年も万延元年と改まるころには、日に日に横浜への移住者がふえた。寛斎が海をながめに神奈川台へ登って行って見ると、そのたびに港らしいにぎやかさが増している。弁天寄りの沼地は埋め立てられて、そこに貸し長屋ができ、外国人の借地を願い出るものが二、三十人にも及ぶと聞くようになった。