후리가나로 읽는 일본 고전
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よあけまえ
夜明け前
島崎 藤村
島崎 藤村의 夜明け前(よあけまえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 205,629자 · 408화면
」半蔵は妻に言いつけて置いて、さらに寿平次の方を見て言った。「もう一度、その山上という人の住所を言って見てくれませんか。忘れないように、書いて置きたいと思うから。」
半蔵は紙をひろげて、まだ若々しくはあるがみごとな筆で、寿平次の言うとおりを写し取った。
相州三浦、横須賀在、公郷村
山上七郎左衛門
「寿平次さん。」と半蔵はさらに言葉をつづけた。「それで君は――」
「だからさ。半蔵さんと二人で、一つその相州三浦を訪ねて見たらと思うのさ。」
「訪ねて行って見るか。えらい話になって来た。」
しばらく沈黙が続いた。
「山上の方の系図も、持って来て見せてくださるとよかった。」
「あとから届けますよ。あれで見ると、青山の家は山上から分かれる。山上は三浦家から出ていますね。つまりわたしたちの遠い祖先は鎌倉時代に活動した三浦一族の直系らしい。」
「相州三浦の意味もそれで読める。」と吉左衛門は言葉をはさんだ。
「寿平次さん、もし相州の方へ出かけるとすれば、君はいつごろのつもりなんですか。」
「十月の末あたりはどうでしょう。」
「そいつはおれも至極賛成だねえ。」と吉左衛門も言い出した。