후리가나로 읽는 일본 고전
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よあけまえ
夜明け前
島崎 藤村
島崎 藤村의 夜明け前(よあけまえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 205,629자 · 408화면
「あなたがたに江戸の話を聞かせろとおっしゃられても、わたしも困る。」
と断わって、なんと言っても忘れがたいのは嘉永六年の六月に十二代将軍の薨去を伝えたころだと言い出した。
受け売りにしても隠居の話はくわしかった。ちょうどアメリカのペリイが初めて浦賀に渡来した翌日あたりは、将軍は病の床にあった。強い暑さに中って、多勢の医者が手を尽くしても、将軍の疲労は日に日に増すばかりであった。将軍自身にももはや起てないことを知りながら、押して老中を呼んで、今回の大事は開闢以来の珍事である、自分も深く心を痛めているが、不幸にして大病に冒され、いかんともすることができないと語ったという。ついては、水戸の隠居(烈公)は年来海外のことに苦心して、定めしよい了簡もあろうから、自分の死後外国処置の件は隠居に相談するようにと言い置いたという。アメリカの軍艦が内海に乗り入れたのは、その夜のことであった。宿直のものから、ただいま伊勢(老中阿部)登城、ただいま備後(老中牧野)登城と上申するのを聞いて、将軍はすぐにこれへ呼べと言い、「肩衣、肩衣」と求めた。その時将軍はすでに疲れ切っていた。