일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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よあけまえ

夜明け前

島崎 藤村

島崎 藤村의 夜明け前(よあけまえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 205,629자 · 408화면

아오조라 문고

桝田屋の初代が伏見屋から一軒置いて上隣りの街道に添うた位置に大きな家を新築したのは、宝暦七年の昔で、そのころに初代が六十五歳、二代目が二十五歳であった。親代々からの百姓であった初代惣右衛門が本家の梅屋から分かれて、別に自分の道を踏み出したのは、それよりさらに四十年も以前のことにあたる。

馬籠は田畠の間にすら大きくあらわれた石塊を見るような地方で、古くから生活も容易でないとされた山村である。初代惣右衛門はこの村に生まれて、十八歳の時から親の名跡を継ぎ、岩石の間をもいとわず百姓の仕事を励んだ。本家は代々の年寄役でもあったので、若輩ながらにその役をも勤めた。旅人相手の街道に目をつけて、旅籠屋の新築を思い立ったのは、この初代が二十八、九のころにあたる。そのころの馬籠は、一分か二分の金を借りるにも、隣宿の妻籠か美濃の中津川まで出なければならなかった。師走も押し詰まったころになると、中津川の備前屋の親仁が十日あまりも馬籠へ来て泊まっていて、町中へ小貸しなどした。その金でようやく村のものが年を越したくらいの土地柄であった。

四人の子供を控えた初代惣右衛門夫婦の小歴史は、馬籠のような困窮な村にあって激しい生活苦とたたかった人たちの歴史である。