후리가나로 읽는 일본 고전
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ことうのおに
孤島の鬼
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 孤島の鬼(ことうのおに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 181,795자 · 359화면
目の会話によって、吉ちゃんが秀ちゃんをどんなにひどい目に合わせるかが分った。殊に私が現われてからは、やきもちを焼いて、一層ひどくするらしい。秀ちゃんはそれを目と手真似で私に訴えた。
ある時は秀ちゃんをつきのけて、吉ちゃんの青黒い醜い顔が、恐ろしい目で長い間私の方を睨む様なこともあった。その顔の不快な表情を、私は今でも忘れない、ひがみとねたみと無智と不潔との、獣の様に醜悪無類な表情であった。それが、まるで睨みっこみたいに、瞬きもせず、執念深く私の方を見つめているのだ。
双生児の片割れが醜悪な獣であることが、秀ちゃんへの憐みの情を一倍深めた。私は一日一日と、この片輪娘が好きになって行くのをどうすることも出来なんだ。それが私には何だか前世からの不幸なる約束事の様にも感じられた。顔を見交わす度毎に、秀ちゃんは早く救出して下さいと催促した。私は何の当てがあるでもないのに、「大丈夫大丈夫、今にきっと救って上げるから、もう少し辛抱して下さい」と胸を叩いて、可哀想な秀ちゃんを安心させる様にした。
諸戸屋敷には幾つかの開かずの部屋があった。土蔵は云うまでもなく、その外にも、入口の板戸に古風な錠前のかかった座敷があちこちに見えた。