후리가나로 읽는 일본 고전
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ことうのおに
孤島の鬼
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 孤島の鬼(ことうのおに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 181,795자 · 359화면
あんな大きな腫物のあとなんてある筈がないし、筋肉の内部の病気にしても、これ程大きな切口を残す様な藪医者は何所にもないのだ。焼けどにしては、治癒のあとが違うし、生れつきのあざでもない。それは丁度そこからもう一本足が生えていて、それを切り取ったら定めしこんな傷痕が残るであろうと思われる様な、何かそんな風な変てこな感じを与える傷口なのだ。これとても亦、並大抵の異変で生じるものではないのである。
そんな訳で、私は、このことを逢う人毎に聞かれるのが煩しいばかりでなく、折角身の上話をしても、相手が信用してくれない歯痒さもあるし、それに実を云うと私は、世人が嘗て想像もしなかった様な、あの奇怪事を、――私達の経験した人外境を、この世にはこんな恐ろしい事実もあるのだぞと、ハッキリと人々に告げ知らせ度い慾望もある。そこで、例の質問をあびせられた時には、「それについては、私の著書に詳しく書いてあります。どうかこれを読んで御疑いをはらして下さい」と云って、その人の前に差出すことの出来る様な、一冊の書物に、私の経験談を書き上げて見ようと、思立った訳である。
だが、何を云うにも、私には文章の素養がない。