후리가나로 읽는 일본 고전
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ことうのおに
孤島の鬼
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 孤島の鬼(ことうのおに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 181,795자 · 359화면
ふと気がつくと、私達の周囲を、ゴソゴソと不気味に這い廻るものがあった。蝋燭をさしつけて見ると、五六匹の巨大な蟹が、水に追われて這い上って来たのであった。
「アア、そうだ、あれがきっとそうだ。蓑浦君、もう僕等は助からぬよ」
何を思い出したのか、諸戸が突然悲しげに叫んだ。私はその悲痛な声を聞いただけで、胸が空っぽになった様に感じた。
「魔の淵の渦がここに流れ込むのだ。この水の元はあの魔の淵なんだ。それですっかり事情が分ったよ」諸戸はうわずった声で喋りつづけた、「いつか船頭が話したね、丈五郎の従兄弟という男が諸戸屋敷を尋ねて来て、間もなく魔の淵へ浮上ったって。その男がどうかしてあの呪文を読んで、その秘密を悟り、私達の様にこの洞穴へ這入ったのだ。井戸の石畳を破ったのもその男だ。そして、やっぱりこの洞窟へ迷い込み、我々と同じ様に水攻めにあって、死んでしまったのだ。それが引潮と共に、魔の淵へ流れ出したんだ。船頭が云っていたじゃないか、丁度洞穴から流れ出した恰好で浮上っていたって。あの魔の淵の主というのは、つまりは、この洞窟のことなんだよ」
そう云う内にも、水は早や私達の膝を濡らすまでに迫って来た。