후리가나로 읽는 일본 고전
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ことうのおに
孤島の鬼
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 孤島の鬼(ことうのおに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 181,795자 · 359화면
「諸戸道雄さんです。こちらは深山木さん」
私は何の気であったか、どぎまぎして二人を紹介してしまった。双方とも私の口から噂を聞合っていた仲なので、名前を云った丈けで、お互に名前以上の種々なことが分ったらしく、二人は意味ありげな挨拶を交した。
「君、僕に構わずに行って来給え。僕はここの家へ一寸紹介さえしといて呉れりゃいいんだ。どうせ暫くこの辺にいるから、行って来給え」
深山木は無造作に云って、私を促すので、私は中に這入って、見知り越しの留守居の人々に、ソッと私達の来意を告げ、深山木を紹介して置いて、外に待合せていた諸戸と一緒に、遠方へ行く訳にも行かぬので、近くのみすぼらしいカフェへ這入った。
諸戸としては、私の顔を見れば彼の異様な求婚運動について、何とか弁解しなければならぬ立場であっただろうし、私の方では、そんな馬鹿なことがと打消しながらも、心の奥の奥では、諸戸に対して、ある恐ろしい疑念を抱いていて、それとなく彼の気持を探って見たい、と云う程ハッキリしていなくても、何かしらこの好機会に彼を逃がしてはならぬという様な心持があって、それに深山木が私に行くことを勧めた調子も、何だか意味ありげに思われたので、お互の不思議な関係にも拘らず、私達はつい、そんなカフェなどへ這入ったものであろう。