일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ことうのおに

孤島の鬼

江戸川 乱歩

江戸川 乱歩의 孤島の鬼(ことうのおに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 181,795자 · 359화면

아오조라 문고

「そのあとで買いに来た客は、三十位で、色が白くて、髭がなく、右の頬に一寸目立つ黒子のある人ではなかったですか」

「そうそう、その通りの方でしたよ。優しい上品なお方でした」

果してそうであった。諸戸道雄に相違ないのだ。その人なら隣の木崎の家へ二三度来た筈だが、気附かなんだかと尋ねると、丁度そこへ出て来た老人の細君が、加勢をして、それに答えてくれた。

「そう云えば、あのお人ですわ。お爺さん」幸なことには彼女も亦、老主人に劣らぬ饒舌家であった。

「二三日前に、ホラ、黒いフロックを着て、お隣へいらっした立派な方。あれがそうでしたわ」

彼女はモーニングとフロックコートとを取違えていたけれど、もう疑う所はなかった。私は尚念の為に、彼が傭ったという人力車の宿を聞いて、尋ねて見たところ、送り先が、諸戸の住居のある池袋であったことも分った。

それは余りに突飛な想像であったかも知れない。だが、諸戸の様な、謂わば変質者を、常軌で律することは出来ぬのだ。彼は異性に恋し得ない男ではなかったか。彼は同性の愛の為に、その恋人を奪おうと企てた疑いさえあるではないか。あの突然の求婚運動がどんなに烈しいものであったか。