후리가나로 읽는 일본 고전
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あきかぜとはは
尾崎士郎短篇集
尾崎 士郎
尾崎 士郎의 尾崎士郎短篇集(あきかぜとはは)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 108,032자 · 216화면
政治的生涯の重大転機
正剛にとって、こういう問題の解決にあたることは、おそらく、もっとも不得意であったろうと思う。一切の責任は情熱の桁を踏みはずした秀人にあるとはいえ、このときの彼は自殺直前にある無能力者である。
まして、私たちのような、思慮分別を持たない無為無銭の徒が、いかにジタバタしたところで、どうなるわけのものでもない。
大きくいえば、一種のトラジック・コメディとして終ったこの事件が中野正剛の政治的生命に何の関係もなかったとはいえ、民衆の心に、冷徹すぎる印象をあたえたことだけは疑うべき余地もない。
時代は、しかし、このあたりから急角度に動きだしていた。
政治的生涯の重大転機
情熱と闘志の使徒である中野正剛の一生は、幾度びとなく運命の峻嶺を乗越えることによって築かれていった。彼が、愛情を傾けつくしていた長男克明を失ったことは、もっとも大きな衝撃であったであろう。四十六歳の中野は、政治的生涯の重大な転機にさしかかっていた。長男克明を憶う一文は当時の「中央公論」に発表されたが、一字一句に彼の魂の影が宿っている。「(前略)克明去る七月十七日、北アルプス前穂高なる北尾根の険を縦走中、第四ピークに差しかかる頃、岩石とともに墜落すること約一千尺、満十七歳二ヶ月の若い身空で電光の去りしがごとく、忽ち不帰の客となった。