후리가나로 읽는 일본 고전
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たいらのまさかど
平の将門
吉川 英治
吉川 英治의 平の将門(たいらのまさかど)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 232,193자 · 463화면
未知の世界に寄せて来た彼のつよい憧憬は、想像以上な地上の展開に酬いられた。紫ばんだ山々のゆるやかな線にかこまれた広い盆地一帯の事物がすべてただならぬ光彩をおびているように、彼には見えた。街をつらぬいている加茂川も、ただの水が流れているただの川とは思えなかった。かつて寺院の奥で拝んだことのある“浄土曼陀羅図”そのままな国が此世にもあったのかと思う。
「ああ。……都へ来た。……都だ」
感涙しやすい少年の純真は、いつか頬をぬらしていた。自分も、今日からは、都人のうちに立ち交じり、あの荘厳な社会の中に生きるのだとする感動の顫えだった。そして、飽くことなく、驚異の視界に眼をやっていた。
東西一里五町、南北一里十二町といわれたその頃の平安の都府は、真珠末を刷いたような昼霞の底に一望された。市街の中央部には、遠くからでも明らかに皇居の大内裏十二門の一劃とわかる官衙殿堂が、孔雀色の甍や丹塗の門廊とおぼしき耀きを放ッて、一大聚落をなしており、朱雀、大宮などを始め、一条から九条までの大路や、横縦三十二筋の道路は、碁盤目のように、市坊を区ぎって整然と見えた。また、それらの辻や溝の辺のものであろう、所々は、柳、桜に染められて、実にや、万葉の詞藻を継いで、古今の調べを詠み競う人たちの屋根は、ここにこそあるべきはず――と、ここに立つ