일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 192,758자 · 383화면

아오조라 문고

作左衛門はおらぬかッ」

彼のすがたが大股に身をひるがえして元の営内にもどって行くとき、暗い烈風は、しきりに附近の幕舎に大きな波を立てていた。

「はいッ。堀与次郎、おりまする」

「堀か。そちでよい。すぐ貝を吹け。――全軍に出陣の用意をと」

陣払いの終るあいだに、光秀は洞ヶ嶺、伏見、淀、その他の味方へ、急使を派した。遠くは、坂本城にある従兄弟の光春へも、

(――退いて防がんよりは、前進して彼を邀撃、一戦に大事を決せん)

の覚悟を告げて、その来援を促して発したのである。

夜は二更。星ひとつ見えない。

軽捷な戦闘隊をまず丘から降ろして、桂川の上下を見張らせ、荷駄、本隊、後軍とつづいた。

驟雨が来た。全軍、渡河を半ばにしつつ、真っ白な雨に打たれた。

風も伴っている。西北の冷たい風だった。暗い川上を望みながら足軽たちはつぶやいた。

「この川の水も、この風も、丹波の山を越えて来たものだ」

昼ならば見えもしよう。老坂も遠くはない。その老坂を越え、丹波亀山の故郷もとを出て来たのは、つい十日余の前だったが、彼らには、三年も四年も前のことだったように回顧された。

「溺れるなよ。