후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 192,758자 · 383화면
信孝や丹羽長秀などの軍を加えて、彼がその本陣をここへ進めて来たのは、まだ陽ざかりの未の下刻(午後三時)頃であった。この炎天に、暁の雨も乾いて、人馬は汗と埃にまみれ、華やかな縅の色や陣羽織もみな白っぽくなっていた。ひとり燦々として烈日を射るが如きものは、金瓢の馬じるしだけであった。
秀吉はその馬印を、山崎八幡宮の社前に立てさせた。
天王山に銃声の谺していたうちは、空家のようだった町も、明智勢が退却して、ここに新たな甲冑の潮が混み入ると、忽ち戸ごとに、水桶や瓜の山や、麦湯などが持ち出された。そしてその接待に、羽柴兵がむらがってくるのを歓びとする町民たちの中には、女子供まで立ち交じっていた。
「敵はもう一兵もあれにいないか」
秀吉は馬も降りず、間近の山上に見える味方の旗じるしを凝視していた。
「おりませぬ」
答えたのは蜂須賀彦右衛門である。諸隊の戦況報告を綜合して判断を加え、概念を秀吉に伝えていた。
「出ばなに、指揮者を亡った敵の松田隊は、その一部は北の麓へ、残る一部は友岡附近にある友隊と合したようにござりまする」
「光秀ともあろうものが、なぜこの高地を左様にあっさりと抛棄したろうか」