일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 192,758자 · 383화면

아오조라 문고

つづく駒もみな止まった。そして囁きもやめて、道のゆくてをずっと離れて、物見をしながら先へ先へと歩いていた明智茂朝と村越三十郎の二騎の影が眸に入った。その二騎は、谷川のほとりに駒を立てたまま、うしろの人々へ手を以って、

(待て)

と、合図をしながら、全身を耳にしていつまでも、佇んでいた。

(敵の伏勢ではなかったとみえる)

人々はやがてほっとした顔色にもどった。先頭の二人が振る合図に従って、ふたたび密々と駒を進めた。月も雲も真夜中の中天に寝まろんでいる相である。いかに忍びやかに進めても、馬は坂路にかかると石を蹴り、朽木を踏み折るので、小さい谺にも、寝鳥が立つ。そのたびに、

(敵か?)

と、光秀主従の影は、駒の脚を竦ませた。

大敗のあと、宵にいったん勝龍寺の城へ入って、終日のつかれを休め、さて、

(どうするか?)

を議してみたが、結局、坂本へ落ちてゆくほか方策もなかったし、衆臣もみな光秀にその隠忍の道を選ばれたいと請うので、光秀もようやくそれに方途をきめて、城の後事は守将の三宅藤兵衛にあずけ、自身は宵の頃すでに、そこを脱していたものであった。

――がなお、その勝龍寺を出るときまでは、彼に従う手勢は約四、五百人はあった。