일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 192,758자 · 383화면

아오조라 문고

「お先に」

信雄は、信孝へ云って、さきに立った。これがまた、信孝には不興なこと夥しい容子だった。少なくもこれだけの列将を前にして、信雄の次にされたことは、彼として、将来まで下風におかるることを無言のうちに確定づけられた気がしたのであろう。

信雄はと見れば――父信長と兄信忠の位牌にむかい、瞑目合掌して香をささげ、ふたたび厨子壇を拝し、静かに、そのままうしろへ退がりかけていた。

――で、すぐに自分の座へ戻りかけるかのような物腰に見えた時、秀吉は、咳一声して、自分の膝に三法師君が在ることを――

(ここに新君おわすぞ)

といわぬばかり屹となって、信雄の関心を促した。

秀吉の意識的な身じろぎに、はっとしたらしく、信雄はあわてて膝を向け直した。自体、気の弱いこの人のことである。それが気の毒なほどどぎまぎと見えた。

「…………」

三法師を仰いで、信雄は、ごていねい過ぎるほど、恭しく拝礼をした。

「うむ」

うなずいたのは幼君ではない。秀吉である。

どうしたものか、秀吉の膝にあっては、駄々でおむずかりやの三法師も、人形のように端然としている。傅役の長谷川、前田、乳人たちは、遠い末座に、ただひれ伏しているのみで、ほとんど、その人たちの手を焼かすこともない。