후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 192,758자 · 383화면
秀吉はふと眼をまろくして、こやつ俺の上手に出たなというような顔をしたが、直ちに手に持っていた金扇へ「亀井琉球守」と書き、傍らへ「秀吉」と署名して茲矩へ与えた。
諸将がそれを羨んで、
「今日のお門立ちに、逸早くかばかりなお墨附を戴いた者は他にない。琉球王は抜け目のない奴じゃよ」
と、打ち興じているところへ、留守として姫路に残る小出播磨守と三好武蔵守が、
「はや二番貝が鳴りましょう。ただ今から先発の荷駄隊や人夫が発足いたしまする」
と、また座の一方へ来て報らせていた。
「さらば」
と、秀吉も起ちかけた。
そしていよいよ、出陣するにあたって、彼は、留守役の小出播磨守と三好武蔵守のふたりへ、こう云い遺した。
「勝敗は天運にもある。万一、秀吉が光秀のために討たれたときは、この城に火をかけて、一物ものこすな。わが母、わが妻、一族にも皆、然るべく云いふくめてある。総じて、本能寺にみまかられた御方に従い参らすつもりで、潔くあることだ」
一瞬、残る人々も、征く人々も、一様な厳粛に打たれていた。すると、播磨守のうしろにひかえていた一僧がやおら膝をすすめて両手をつかえ直した。