후리가나로 읽는 일본 고전
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
徳田 秋声의 日本の文学 9 徳田秋声(一)(あらじょたい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 346,393자 · 692화면
下町育ちらしい束髪の細君が、胸を披けて萎びた乳房を三つばかりの女の子に啣ませている傍に、切り髪の姑や大きい方の子供などもいた。四十四、五の頭髪の薄い主は、古い折り鞄からいろいろの書類を取り出してしきりに何やら調べていた。
ひっそりした広い門のうちには、ほかに汚い家が二軒ばかり明りが洩れていた。
淋しい屋敷町を通って、お庄が湯から帰って来たころには、芳太郎も途中で、一杯飲んで帰って来たところであった。芳太郎は薔薇色の胸を披けて、ランプの蔭に引っくらかえっていた。細そりした足の指頭まで真紅であった。
お庄は声もかけずに、そっと押入れから小掻捲きを取り出して被けてやると、置き床のうえに据えた鏡台の前に坐って、銀杏返しの鬢を直したり、白粉をつけたりして、やがてまた部屋を出て行った。
その晩十時過ぎまで、お庄は茶の室で話し込んでいた。主が寝てからも、細君に引き留められて、身の上談などして聞かされた。舅がまだ世にあった自分の良人の放蕩が原因で、自分たちがとうとう賑やかな下町から、こんな山のなかへ逐いあげられたという細君の話では、この夫婦の若いころの豊かな生活の有様が想像され、子供が育つ時分から、だんだん落ちて来て、こうした貧乏世帯に慣らされるまでの細君の気苦労も窺えるように思えた。