후리가나로 읽는 일본 고전
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
徳田 秋声의 日本の文学 9 徳田秋声(一)(あらじょたい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 346,393자 · 692화면
帰路立ち寄った京都では、旧友がその愛した女と結婚して持った楽しげな家庭ぶりをも見せられた。
「我々の仲間では君一人が取り残されているばかりじゃないか。」
友達は長煙管に煙草をつめながら、静かな綺麗な二階の書斎で、温かそうな大ぶりな厚い蒲団のうえに坐って、何やら蒔絵をしてある自分持ちの莨盆を引き寄せた。そこからは紫だったような東山の円ッこい背が見られた。
「京の舞妓だけは一見しておきたまえ。」友はそれから、新樹の蔭に一片二片ずつ残った桜の散るのを眺めながら、言いかけたが、笹村の余裕のない心には、京都というものの匂いを嗅いでいる隙すらなかった。それで二人一緒に家へ還ると、妻君が敷いてくれた寝所へ入って、酔いのさめた寂しい頭を枕につけた。
東京で家を持つまで、笹村は三、四年住み古した旧の下宿にいた。下宿では古机や本箱がまた物置部屋から取り出されて、口金の錆びたようなランプが、また毎晩彼の目の前に置かれた。坐りつけた二階のその窓先には楓の青葉が初夏の風に戦いでいた。
笹村は行きがかり上、これまで係わっていた仕事を、ようやく真面目に考えるような心持になっていた。