후리가나로 읽는 일본 고전
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
徳田 秋声의 日本の文学 9 徳田秋声(一)(あらじょたい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 346,393자 · 692화면
荒れている父親の墓の前で、今一度敬虔なそのころの、やさしい心持を味わってみたいと考えた。
そんなことを胸に描いていた笹村は、郊外に建てられた暗い夜のステーションへ降りて行くと、すぐにがさがさした、荒れたその町に包まれた自分の青年時代の厭な記憶に、面を背けたいような心持になった。
黙って粗雑な木造の階段から、でこぼこした広い土間に降りて行く群集の下駄の音や、田圃面から闇を流れて来る一種の臭気、ステーション前の広場の柳の蔭に透して見られる、仮小屋めいた薄暗い旅籠屋、大阪風に赤い提灯などを出した両側の飲食店――その間をのろのろした腕車で、石高な道を揺られて行く笹村は、はじめて来る新開の町をでも見るような気がした。
檐の低い家の立ち並んだ町を、あちらへ曲りこちらへくねりしているうちに、やがて見覚えのある大通りの町が目の前に現われた。そんな通りを幾個も通り過ぎて、腕車は石垣や土塀の建て続いた寂しい屋敷町の方へ入って行った。雲の重く垂れ下った空から、雨がしぶしぶ落ちて来た。暗い木立ちや垣根の隙から、まだ灯影が洩れていて、静かな町はまだ全く寝静まっていなかった。