후리가나로 읽는 일본 고전
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
徳田 秋声의 日本の文学 9 徳田秋声(一)(あらじょたい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 346,393자 · 692화면
飯を食うたびに、その歯を気にしている母親の顔を、お銀はいたましそうに眺めていた。笹村には、それが何か大きな犠牲でも払ったかのように思わせようとしているらしくも見えた。
「だから老人には無理ですよ。壮ちゃんに汲んでもらえばいいんだけれど、やはりそうも行かないし……。」お銀は笹村に当てこするような調子で言った。
家を畳んで、そのころ渋谷の方のある華族の邸に住み込んでいた父親が、時々羽織袴のままでここへ立ち寄ると、珍らしい菓子などを袂から出して正一にくれなどした。
「御隠居が、こんな物をくれたで……。」と、綺麗な巾着を、紙に包んだまま娘の前に出すこともあった。
「工合はいかがです。」と、笹村はたまに愛想らしい口を利いた。いろいろの才覚のあるこの老人が、だんだん奥向きのことに係わるようになっていることは、笹村にも頷かれたが、そこの窮屈な家風に、ようやく厭気のさしていることも、時々の口吻で想像することが出来た。
「何分私も年を取っているもんだで……。」
この五、六年田舎で懶惰に日を暮した父親は、ほかに何か気苦労のない仕事があるならばと、もうそれを考えているらしくも見えた。