후리가나로 읽는 일본 고전
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あねがわのかっせん
日本合戦譚
菊池 寛
菊池 寛의 日本合戦譚(あねがわのかっせん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 154,771자 · 313화면
宛もよし、九月晦日は、俄かに暴風雨が起って、風波が高く、湖のような宮島瀬戸も白浪が立騒いだ。
此の夜は流石の敵も、油断をするだろうから、襲撃の機会到れりというので、元就は長男隆元、吉川元春など精鋭をすぐって、毛利家の兵船に分乗し、島の東北岸鼓の浦へ廻航した。其の時の軍令の一端は次の如しだ。
一、差物の儀無益にて候。
一、侍は縄しめ襷、足軽は常の縄襷仕るべく候事。
一、惣人数共に常に申聞候、白布にて鉢捲仕るべく候。
一、朝食、焼飯にて仕り候て、梅干相添申、先づ梅干を先へ給候て、後に焼飯給申すべく候。
一、山坂にて候条、水入腰に付申候事。
一、一切高声仕り候者これあらば、きつと成敗仕るべく候。
一、合言葉、勝つかとかけるべく候、勝々と答へ申す可く候。
とても縁起のよい合言葉である。勝つかと言えば勝々と答えるわけである。水軍へ対する軍令の一条に、
一、一夜陣の儀に候条、乗衆の兵糧つみ申すまじく候事。
とある。この厳島合戦は、元就の一夜陣として有名である。が、一夜の中に毛利一家の興廃を賭けたわけであるが、併し元就の心中には勝利に対する信念の勃々たるものがあったのではないかと思われる。