일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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あねがわのかっせん

日本合戦譚

菊池 寛

菊池 寛의 日本合戦譚(あねがわのかっせん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 154,771자 · 313화면

아오조라 문고

小田原陣

関東の北条

天正十五年七月、九州遠征から帰って来た秀吉にとって、日本国中その勢いの及ばないのは唯関東の北条氏あるだけだ。尤も奥羽地方にも其の経略の手は延びないけれど、北条氏の向背が一度決すれば、他は問題ではない。箱根山を千成瓢箪の馬印が越せば、総て解決されるのである。

聚楽第行幸で、天下の群雄を膝下に叩頭させて気をよくして居た時でも、秀吉の頭を去らなかったのは此の関東経営であろう。だから、此のお目出度が終ると直ぐ、天正十六年五月に北条氏に向って入朝を促して居る。

一体関東に於ける北条氏の地位は、伊勢新九郎(早雲)以来、氏綱、氏康、氏政と連綿たる大老舗の格だ。これを除けば、東日本に於て目ぼしいものは米沢城に在る独眼竜、伊達政宗位だけだ。北条氏は、箱根の天嶮で、上方方面からの勢力をぴったりと抑えているのと、早雲以来民政に力を注いだ結果、此の身代を築き上げたのである。

併し流石の名家も、氏政の代になって漸く衰退の色が見える。家来に偉いのが出ないのにも依るが氏政自身無能である。お坊っちゃんで、大勢を洞察する頭のないお山の大将だからである。

或る時、若年の氏政が、戦場に在った。