후리가나로 읽는 일본 고전
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えどげいじゅつろん
江戸芸術論
永井 荷風
永井 荷風의 江戸芸術論(えどげいじゅつろん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 85,130자 · 167화면
浮世絵を見るに強ひて画中の人物をして屏風の山水または七福神の掛物の如き背景と相混同せしめて機智の妙を誇るあり。染模様には文字と絵画との区別を不明ならしめて一の図案となすものあり。小説物語には作者自ら出でて本文と関係なき勝手の広告をなす事しばしばなり。西洋にても伊太利亜の喜劇には幕明に作者の現れ出づるもの往々にしてこれありといふ。要するにその時代とその国の特産物として看る時これらの奇習は甚尊し。向揚幕より役者の花道に出でんとする時、大向う立見の看客の掛声をなすは場内の空気を緊張せしむるに力ある事唄鳴物に優る事あり。引幕の意匠彩色もまた大道具と並びて演劇以外の演劇に大なる関係あり。
江戸演劇は戯曲よりも先俳優を主とし、俳優の美貌風采によりて常に観客の好劇心と密接の関係を保しむるものなれば、シェーキスピヤの戯曲『ラシインの悲劇』の如く単に文学としてのみ独立して存在するものに非ず。されば今日の吾人が江戸演劇の演奏を見るや戯曲と合せてその時代の衣服の流行俗謡の変遷等につきてもまた全く無関心たる事能はざらしむ。江戸演劇はこれに附随する種々なる技芸遊戯を生ぜしめたり。