후리가나로 읽는 일본 고전
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えどげいじゅつろん
江戸芸術論
永井 荷風
永井 荷風의 江戸芸術論(えどげいじゅつろん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 85,130자 · 167화면
一
一
日本の芸術家中泰西の鑑賞家によりてその研究批判の精細を極めたるもの、画狂人葛飾北斎に如くものはあらざるべし。邦人今更この画工について言はんと欲するも既にその余地なきが如き観あり。泰西人の北斎に関する著述にして余の知れるものに仏国の文豪ゴンクウルの『北斎伝』。ルヴォンの『北斎研究』あり。独逸人ペルヂンスキイの『北斎』。英吉利人ホルムスが『北斎』の著あり。仏蘭西にて夙に日本美術の大著を出版したるルイ・ゴンスはけだし泰西における北斎称賛者中の第一人者なり。ゴンスは北斎を以て日本画家中の最大なるものとするのみに非ず、恐らく欧洲美術史上の最大名家の列に加ふべきものとなし、譬へば和蘭のレンブラント仏蘭西のコロオ西班牙のゴヤとまた仏国の諷刺画家ドオミエーとを一時に混同したるが如き大家なりとなせり。
葛飾北斎はそもそも何が故に斯くの如く尊崇せられたるや。邦人に取りては北斎そのものの研究よりもこの問題むしろ一層の興味ありといはずんばあるべからず。余はこれに答へてその理由の一を以て、北斎の捉へたる画題の範囲の浩瀚無辺なることいまだ能く東洋諸般の美術を通覧せざりし西欧人をして驚愕措く能はざらしめたるに依るものとなす。