후리가나로 읽는 일본 고전
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まきのとみたろうじじょでん
牧野富太郎自叙伝
牧野 富太郎
牧野 富太郎의 牧野富太郎自叙伝(まきのとみたろうじじょでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 94,045자 · 185화면
花と私――半生の記――
私は翁、老、叟の字が大嫌いで、揮毫の際結網翁(結網は私の号)などと書いた事は夢にもない。
何時までも生きて仕事にいそしまんまた生まれ来ぬこの世なりせば
何よりも貴とき宝持つ身には富も誉れも願わざりけり
百歳に尚道遠く雲霞
花と私――半生の記――
私は土佐の国高岡郡佐川町における酒造家の一人息子に生まれたが、幼少のころから植物が何よりも好きであった。そして家業は番頭任せで、毎日植物をもてあそんでこれが唯一の楽しみであった。
はじめ町の土居謙護先生の寺子屋で字を習い、次に町外れにあった伊藤徳裕先生について再び字を習った。明治七年、小学校が出来る直前には名教館で日進の学課を修め次いで同七年に出来た町の小学校に通い、かたわら師について英語を学んだ。明治九年に小学校を半途退学、次いで高知に出で弘田正郎先生の私塾に入った。そしてそれ以後は私の学問は全く独修でいろいろの学課を勉強した。明治十七年に東京に出、同十八年にはじめて大学の植物学教室に出入した。明治二十六年ごろに大学助手を拝命し、その後引続いて長いこと植物学教室で講師を勤め、理学博士の称号をもらった。大学では在職四十七年で辞職し民間に下って今日に及んでいる。