후리가나로 읽는 일본 고전
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まきのとみたろうじじょでん
牧野富太郎自叙伝
牧野 富太郎
牧野 富太郎의 牧野富太郎自叙伝(まきのとみたろうじじょでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 94,045자 · 185화면
丁度郷里の財産が無くなってしまった時に、折よく給料を貰うことになったので、大変都合がよかったかに思われるが、実はその時の給料がたった十五円で、私のこの後の大厄もこの時に已に兆しているのである。
「芸が身を助ける程の不仕合せ」ということがあるが、道楽でやっていた私の植物研究はここに至って唯一の生活手段となったのである。が、何分学歴もない一介書生の身には、大学でもそう優遇してはくれず、といってそれに甘んじなければならぬ私の境遇であった。
ところで、私の家庭はというと、もうその頃には妻もあるし子供も生まれるし、その上私は従来雨風を知らぬ坊ッチャン育ちであまり前後も考えないで鷹揚に財産を使いすてていたのが癖になっていて、今でも友人から「牧野は百円の金を五十円に使った人間だから――」なんて笑われるくらいで、金には全く執着のない方だったから、とても十五円位で生活が支えて行ける筈はなく、たとい極つましくやってもとても足りない。勢い借金をせずにはいられなかった。
大学に勤めておれば、またそのうちにはどうにかなるだろうとそれを頼みの綱として、借金をしながら生活したわけであるが、それでとうとう殖えて遂に二千円程の借金が出来てしまった。