후리가나로 읽는 일본 고전
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おばけのしょうたい
おばけの正体
井上 円了
井上 円了의 おばけの正体(おばけのしょうたい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 74,925자 · 145화면
一人の安逸は一国の安逸であり、一家の快楽は一社会の快楽であります。妖怪の研究よく生死路頭の迷人、禍福院内の病客をして最楽至安の天地に遊ばしむるを得ば、その社会国家を益することは申すまでもありませぬ。古来、英雄の事跡を見るに、みな生死、禍福に痴情を起こさず、方寸城中一点の迷塵をとどめざるものに限ります。非凡と凡人との別、英雄と愚俗との差は、迷心を有すると有せざるとによりて分かります。ゆえに、人もし英雄とならんと欲せば、必ずまず迷信を一定する道を講じなければなりませぬ。いかに平々凡々の人物にても、ひとたび迷信を翻して精神を安定するを得ば、意外の事業を大成し得るは必然の道理であります。よし政治家になるにも実業家になるにも、軍人になるにも役人になるにも、この大決心が欠けていて、些々たる吉凶禍福に心を奪わるるようでは、平々凡々の輩となりて果つるよりほかはありませぬ。果たしてしからば、妖怪学の研究は一人一家の幸福のみならず、国家社会の繁盛をきたすもととなることは、諸君においても十分わかりましたであろうと考えます。
以上はあまり妖怪学の効能を述べ過ぎるように見えて、売薬屋の効能書のように思う人もありましょうけれども、余が目的は、最初よりいたずらに閑人の道楽のつもりで始めたるわけではなく、全く愚民の迷心を安定せんとする