후리가나로 읽는 일본 고전
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おばけのしょうたい
おばけの正体
井上 円了
井上 円了의 おばけの正体(おばけのしょうたい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 74,925자 · 145화면
第二項 余の実験せる障子の幽霊
研究する方が確実である。その中に原因の不明なるものも多いが、また明瞭になったのもたくさんある。今、ここに妖怪の有無を判定する前に、原因の分かりたる事実談を集めて、世の中へ紹介しようと思う。しかしてその事項は、なるべく明治維新後に起こった出来事に限りたい考えである。
第二項 余の実験せる障子の幽霊
他人のことを紹介する前に、余の自身に実験せし一例を挙ぐるに、およそ今より四十五、六年前、余の十歳前後のころと記憶しておる。ある夜眠りに就き、夜半すぎにフト目がさめたが、灯は消えて真っ暗である。そのとき枕をつけたまま眺むるに、隣室の障子の戸骨の間より、なにものか室内をのぞき込んでいる顔が見ゆる。いかにも不審にたえずして、起き直して見れども、やはり同様である。しかるに、少時の間にその顔を引っ込まして見えなくなるかと思うと、すぐにまたのぞき込む。そのときの考えでは世のいわゆる幽霊であろうと思い、急に怖くなり、続けて見ることもいやになり、布団を頭からかぶり、縮み上がって寝ていた。翌朝夜が明けてから、その幽霊が気にかかり、早速起きて隣の室に行き、この辺りなりと思った障子を探り見れば、あに計らんや、戸骨の間に紙の破れた所があって、その切れ口が風のために内の方へ吹き込まれたのを横より眺めて、人の顔と誤りたることが分かった。