후리가나로 읽는 일본 고전
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けんなんじょなん
剣難女難
吉川 英治
吉川 英治의 剣難女難(けんなんじょなん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 243,807자 · 482화면
二
うじゃねえか」
「いい所へ気がついた。じゃ少しも早くだ!」
と鮮やかな水馴棹は、たちまち舸を本流へ出して、向う岸へと突ッ切って行った。
二
春日新九郎は、何の機会かぽかりと眼を開いた――そしてその瞳をだんだん大きく瞠いていた。瞬きもせずに――
まず眸の真上に杉柾の天井が見えた。長押には槍、床には紫の杜若、白衣観世音の軸へ、切り窓から朝か夕かわからぬが、とにかくこの世の光が射していた。正しくそれはこの世の光だ、白衣観世音も槍も杜若もたしかにこの世の物に違いない……して見ると自分もまだそのなかの実在かしら? 死んではいないのか。
しかし、たしかに自分は死んだのだ。大月玄蕃の毒刃に追われて千浪と抱き合ったまま音無瀬川へ身を投げた――その記憶まではあるが、後のことは何の覚えもない――そしてふと気がついて見ると、仰向けになって寝ている体を、柔かい絹布が包んでくれてる。この絹布も一体誰の情けの物だろう。
と、みしりみしり、廊下を踏む音がして来た。
「おう、お気がつきなすったようでごぜえますね」
と静かに襖を開けて入って来たのは、主の由良の伝吉であったのだ。
「先程、好い按配に薬が落ちたから、一刻もたったら気がつくだろうと、医者が云って帰りましたが――どうでごぜえますご気分は」