후리가나로 읽는 일본 고전
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よあけまえ
夜明け前
島崎 藤村
島崎 藤村의 夜明け前(よあけまえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 205,629자 · 408화면
すべて清い。
やがて寿平次もお民も亡くなった隠居の墓の前に集まった。
「兄さん、おばあさんの名は生きてる時分からおじいさんと並べて刻んであったんですよ。ただそれが赤くしてあったんですよ。」
とお民は言って、下女の背中にいるお粂の方をも顧みて、
「御覧、ののさんだよ。」
と言って見せた。
古く苔蒸した先祖の墓石は中央の位置に高く立っていた。何百年の雨にうたれ風にもまれて来たその石の面には、万福寺殿昌屋常久禅定門の文字が読まれる。青山道斎がそこに眠っていた。あだかも、自分で開拓した山村の発展と古い街道の運命とを長い目でそこにながめ暮らして来たかのように。
寿平次は半蔵に言った。
「いかにも昔の人のお墓らしいねえ。」
「この戒名は万福寺を建立した記念でしょう。まだこのほかにも、村の年寄りの集まるところがなくちゃ寂しかろうと言って、薬師堂を建てたのもこの先祖だそうですよ。」
二人の話は尽きなかった。
裏側から見える村の眺望は、その墓場の前の位置から、杉の木立ちの間にひらけていた。半蔵は寿平次と一緒に青い杉の葉のにおいをかぎながら、しばらくそこに立ってながめた。そういう彼自身の内部には、父から許された旅のことを考えて見たばかりでも、もはや別の心持ちが湧き上がって来た。