후리가나로 읽는 일본 고전
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よあけまえ
夜明け前
島崎 藤村
島崎 藤村의 夜明け前(よあけまえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 205,629자 · 408화면
三
すくなくも、半蔵が狭い見聞の世界へは、漠然としたうわさとしてしかはいって来なかったものだ。あの彦根の早飛脚が一度江戸のうわさを伝えてからの混雑、狼狽そのものとも言うべき諸大名がおびただしい通行、それから引き続きこの街道に起こって来た種々な変化の意味も、その時思い合わされた。
「寿平次さん、君はこの手紙をどう思いますね。」
「さあ、わたしもこれほどとは思わなかった。」
半蔵は寿平次と顔を見合わせたが、激しい精神の動揺は隠せなかった。
三
郷里を出立してから十一日目に三人は板橋の宿を望んだ。戸田川の舟渡しを越して行くと、木曾街道もその終点で尽きている。そこまでたどり着くと江戸も近かった。
十二日目の朝早く三人は板橋を離れた。江戸の中心地まで二里と聞いただけでも、三人が踏みしめて行く草鞋の先は軽かった。道中記のたよりになるのも板橋までで、巣鴨の立場から先は江戸の絵図にでもよるほかはない。安政の大地震後一年目で、震災当時多く板橋に避難したという武家屋敷の人々もすでに帰って行ったころであるが、仮小屋の屋根、傾いた軒、新たに修繕の加えられた壁なぞは行く先に見られる。