일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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よあけまえ

夜明け前

島崎 藤村

島崎 藤村의 夜明け前(よあけまえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 205,629자 · 408화면

아오조라 문고

「ホ。苗字帯刀御免とありますね。」

「まあ、そんなことが書いてある。」

「吉左衛門さん一代限りともありますね。なんにしても、これは名誉だ。」

と金兵衛が言うと、吉左衛門はすこし苦い顔をして、

「これが、せめて十年前だとねえ。」

ともかくも吉左衛門は役目を果たしたが、同時に勘定所の役人たちがいやな臭気をもかいで帰って来た。苗字帯刀を勘定所のやり繰り算段に替えられることは、吉左衛門としてあまりいい心持ちはしなかった。

「金兵衛さん、君には察してもらえるでしょうが、庄屋のつとめも辛いものだと思って来ましたよ。」

吉左衛門の述懐だ。

その時、上の伏見屋の仙十郎が顔を出したので、しばらく二人はこんな話を打ち切った。仙十郎は金兵衛の仕事を手伝わされているので、ちょっと用事の打ち合わせに来た。金兵衛を叔父と呼び、吉左衛門を義理ある父としているこの仙十郎は伏見家から分家して、別に上の伏見屋という家を持っている。年も半蔵より三つほど上で、腰にした煙草入れの根付にまで新しい時の流行を見せたような若者だ。

「仙十郎、お前も茶でも飲んで行かないか。」

と金兵衛が言ったが、仙十郎は吉左衛門の前に出ると妙に改まってしまって、茶も飲まなかった。