후리가나로 읽는 일본 고전
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よあけまえ
夜明け前
島崎 藤村
島崎 藤村의 夜明け前(よあけまえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 205,629자 · 408화면
美濃境にある恵那山を最高の峰として御坂越の方に続く幾つかの山嶽は、この新築した家の南側の廊下から望まれる。半蔵が子供の時分から好きなのも、この山々だ。さかんな雪崩の音はその廊下の位置からきかれないまでも、高い山壁から谷まで白く降り埋める山々の雪を望むことはできる。ある日も、半蔵は恵那山の上の空に、美しい冬の朝の雲を見つけて、夜ごとの没落からまた朝紅の輝きにと変わって行くようなあの太陽に比較すべきものを想像した。ただ御一人の帝、その上を措いて時代を貫く朝日の御勢にたとうべきものは他に見当たらなかった。
正月早々から半蔵は父の名代として福島の役所へ呼ばれ、木曾十一宿にある他の庄屋問屋と同じように金百両の分配を受けて来た。このお下げ金は各宿救助の意味のものだ。
ちょうど家では二十日正月を兼ねて、暮れに生まれた男の子のために小豆粥なぞを祝っていた。お粂、宗太、それから今度生まれた子には正己という名がついて、吉左衛門夫婦ももはや三人の孫のおじいさん、おばあさんである。お民はまだ産後の床についていたが、そこへ半蔵が福島から引き取って来た。和宮様の御通行前に、伊那助郷総代へ約束した手当ての金子も、追って尾州藩から下付せらるるはずであることなぞを父に告げた。