일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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よあけまえ

夜明け前

島崎 藤村

島崎 藤村의 夜明け前(よあけまえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 205,629자 · 408화면

아오조라 문고

九月も近づいて来るころには、村の若いものは祭礼狂言のけいこに取りかかった。荒町からは十一人も出て舞台へ通う村の道を造った。かねて金兵衛が秘蔵子息のために用意した狂言用の大小の刀も役に立つ時が来た。彼は鶴松ばかりでなく、上の伏見屋の仙十郎をも舞台に立たせ、日ごろの溜飲を下げようとした。好ましい鬘を子にあてがうためには、一分二朱ぐらいの金は惜しいとは思わなかった。

狂言番組。式三番叟。碁盤太平記。白石噺三の切り。小倉色紙。最後に戻り籠。このうち式三番叟と小倉色紙に出る役と、その二役は仙十郎が引きうけ、戻り籠に出る難波治郎作の役は鶴松がすることになった。金兵衛がはじめて稽古場へ見物に出かけるころには、ともかくも村の若いものでこれだけの番組を作るだけの役者がそろった。

その年の祭りの季節には、馬籠以外の村々でもめずらしいにぎわいを呈した。各村はほとんど競争の形で、神輿を引き出そうとしていた。馬籠でさかんにやると言えば、山口でも、湯舟沢でも負けてはいないというふうで。中津川での祭礼狂言は馬籠よりも一月ほど早く催されて、そのおりは本陣のおまんも仙十郎と同行し、金兵衛はまた吉左衛門とそろって押しかけて行って来た。