후리가나로 읽는 일본 고전
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ことうのおに
孤島の鬼
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 孤島の鬼(ことうのおに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 181,795자 · 359화면
そしてその土地こそ私の懐しい生れ故郷なのよ」
「ちょっと、ちょっと」私はその時、初代の話をとめて云った。「僕、まずいけれど、そこの君の夢に出て来る景色は、何だか絵になり相だな。書いて見ようか」
「そう、じゃあもっと詳しく話しましょうか」
そこで、私は机の上の籠に入れてあったホテルの用箋を取出して、備つけのペンで、彼女が岩山から見たという海岸の景色を描いた。その絵が丁度手元に残っていたので、版にしてここに掲げて置くが、この即席のいたずら書きが、後に私にとって甚だ重要な役目をつとめてくれ様などとは、無論その時には想像もしていなかったのである。
「マア、不思議ねえ。その通りですのよ。その通りですのよ」
初代は出来上った私の絵を見て、喜ばしげに叫んだ。
「これ、僕貰って置いてもいいでしょう」
私は、恋人の夢を抱く気持で、その紙を小さく畳み、上衣の内ポケットにしまいながら云った。
初代は、それから又、彼女が物心ついてからの、様々の悲しみ喜びについて、尽きぬ思出を語ったのである。が、それはここに記す要はない。兎も角も、私達はそうして、私達の最初の夜を、美しい夢の様に過してしまったのである。