일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ならしげざっぴつ

小出楢重随筆集

小出 楢重

小出 楢重의 小出楢重随筆集(ならしげざっぴつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 334,351자 · 657화면

아오조라 문고

近ごろはだんだん落語家がその芸に対する執着を失いつつあるごとく思える。勿論、本当の大阪落語を聴こうとする肝腎の客が消滅しつつあることは重大な淋しさである。

太陽の光が湯ぶねに落ちている昼ごろ、誰一人客のない、がらんとした風呂で一人、ちゃぶちゃぶと湯を楽しんでいるのは長閑なことである。

しかしながら、私はまた夜の仕舞風呂の混雑を愛する。朝風呂の新湯の感触がトゲトゲしいのに反して、仕舞風呂の湯の軟かさは格別である。湯は垢と幾分かの小僧たちの小便と、塵埃と黴菌とのポタージュである。穢ないといえば穢ないが、その触感は、朝湯のコンソメよりもすてがたい味を持っている。その混雑は私にとって不愉快だが、私の頭の上に他人の尻の大写しが重ねられたりする事も風情ある出来事である。そしてそれらは西洋人にはちょっと諒解出来難い風情である。

昔、私は一度それは田舎の風呂屋で、甚だ赤面したことを覚えている。美校を出て間もないころだった。私たち三人のものが、仕事をしまうと汗を流しに毎日出かけたものだった。男湯と女湯との境界に跨って共同の水槽があった。私は何気なくその水面を眺めながら洗っていると、そこへゆらゆらと美女の倒影がいくつもいくつも現われるのであった。