후리가나로 읽는 일본 고전
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たいらのまさかど
平の将門
吉川 英治
吉川 英治의 平の将門(たいらのまさかど)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 232,193자 · 463화면
「将門か。……ふふふふ」と、国香は下唇を反らして笑った。貞盛を見るときは、眼の内へも入れてしまいたいような愛情に溶ろけるこの老父が、将門という名を聞いただけで、眸の底から呪咀の光を見せるのだった。
坂東にいて、都にも負けない居館や、家人眷族の慴伏の上に坐し、有徳な長者の風を示している大掾国香も、常南の地に、今日の大をなすまでには、その半生涯に、信義だの慈悲だの情愛などというものは、すべて自分のうちに締め殺して、外には敢て、辛辣な手段や方法を、成功の秘訣とえらび、強欲の収得を累積してきたにちがいない。年は、七十余齢、いまでは深くつつんでいる過去のそうした時代の物欲の夜叉だった片鱗も、どうかすると容貌の皺の底からにじみ出てくる。
「いや、弱るよ、あの将門にはな。……ややもすると今でも、良持の遺言だの、荘園の古証文など持ち出して噪ぐ。よほど、根ぶかい遺恨としているらしい。そのため、何か、われらもおちおちしておられぬ。良兼も良正も、一族繁栄の中で、それ一つが、禍いだと申しおる」
「鈍物の一念でしょう。悧巧でないから、なお、始末がお悪いにちがいない。はははは」