일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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みっつのあざ

怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集

小酒井 不木

小酒井 不木의 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集(みっつのあざ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 196,140자 · 396화면

아오조라 문고

で、その晩、例の時刻に、モルヒネの注射針を左の眼にずぶりと突刺して、徐々に注射しました。さすがに思う存分の痛みを味うことが出来ましたよ。

旦那、旦那は、黒い焔というものを想像なさったことがありますか。モルヒネが左の眼に注射されて行くとき、私には何となく黒い焔といった感じがしましたよ。そうして、それきり私の左の眼は見えなくなってつぶれてしまいました。

ふと、気がついて見ると、旦那、その日をいつだとお思いになります? 奴が死んだ日から、ちょうど四十九日目でしたよ。

その翌日からは、不思議にも、モルヒネがほしくなくなりました。その代り、私は生れもつかぬ盲人になりました。

ですから旦那、モルヒネ中毒は、眼をつぶせばなおると私は今でも思って居るのです……」

じっと聞いて居た彼は全身にはげしい寒さを感じた。按摩の話し終ると同時に揉み終ったが、彼はもはや巻煙草をふかす勇気もなく、按摩の顔を見るのが恐しかったので、黙って紙入の中から一円札を取り出して、按摩の手に握らせた。

老按摩はそれをすなおに受取って懐にしまい、立ちぎわに、又もや狡猾そうな笑いを浮べて言った。