후리가나로 읽는 일본 고전
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みっつのあざ
怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集
小酒井 不木
小酒井 不木의 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集(みっつのあざ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 196,140자 · 396화면
卑怯な毒殺
病室の一隅には、白いベッドの掛蒲団の中から、柳の根のように乱れた毛の、蒼い男の顔が、のぞいていた。その顔の下半分には、口だけが孔となって、厚い繃帯がかけられてあった。
ベッドの脇には干物のように痩せた男が立っていた。彼は兀鷹のように眼をぎょろつかせて、病人の不思議な感じのする顔をじっと睨んでいた。床頭台上に点ぜられた台附電灯の光が、緑色のシェードを通じて、ゼリーのように、変に淀んだ空気を漂わせた。病院の秋の夜は、静かに更けて行った。
「ふッふ」と、立っている男は吐き出すように笑った。「中からドアに鍵をかけた以上、誰にも邪魔されずに、ゆっくり僕の計画を遂行することが出来るんだ。君はもはや鷹につかまった雀と同じだ。僕は君が苦しんで、苦しんで、苦しみ抜いて死んで行くところを静にながめたいのだ。思えば、この時機をどんなに待ち焦れたことか。復讐というものは、辛抱の足らぬ人間には到底堪え難い重荷だが、僕は蛇のように執念深く辛抱したよ。そうして、とうとう、今のこの無限の喜びに接し得られたよ」
こういって男はきびしくにやりとした。それは悪魔の笑いであった。
「君は僕を毒殺しようとした」