일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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みっつのあざ

怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集

小酒井 不木

小酒井 不木의 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集(みっつのあざ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 196,140자 · 396화면

아오조라 문고

犬神

私に若しポオの文才があったならば、これから述べる話も、彼の「黒猫」の十分の一ぐらいの興味を読者に与えることが出来るかもしれない。然し、残念ながら、私はこれ迄、会社員をした経験があるだけで、探偵小説を読むことは好きであったが、二十五歳の今日に至るも、一度もこうした物語風のものに筆を染めたことはないのである。けれども私は、いま真剣になって筆を執って居る。薄暗い監房に死刑の日を待ちながら、私が女殺しの大罪を犯すに至った事情を忠実に書き残して置こうと思って、ペンを走らせて居るのである。私はただ事実のありのままを書くだけであって、決して少しの誇張も潤色もしないつもりであるが、読者は、こんな話はあり得べからざることだと思われるかもしれない。又、私を診察した医者に言わせれば私の精神は今なお異常を来して居るのかも知れない。然し兎にも角にも、私は、私の現在の精神状態で、嘘でないと思うことを書こうと欲して、紙面に向って居るのである。

私がこれから読者に伝えようとする話は、実はポオの「黒猫」の内容に頗る似通って居る。私の話では、黒猫の代りに犬が中心となって居て、事件の起り方に甚だ似よった所がある。