후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 192,758자 · 383화면
また、憎い敵の光秀を討ったのか、まだか。……それを告げては下さらぬか」
「はい。まことに」
秀吉は思わず襟を正した。老母はかさねて、
「知りたや、如何あろうと、この老母までが、日々あこがれていたのも、お許という子の生き死にではない。右大臣家の臣、羽柴秀吉という大将のはたらき振りであった。御主君の亡きあと、どう御始末なされたか、尼ヶ崎、山崎あたりまでは、軍を返して、お上りなされたとは聞きながらも、その後のことは、いっこうまだこの山奥までは聞えて来ぬ。……この年寄は、ただそれのみを案じておりましたのじゃ」
「申し遅れました」
言葉は愛もなき他人行儀に似ているが、秀吉は体じゅうの血が沸り立つような嬉しさに揺すぶられた。
母の母らしい当然な愛に慰撫されるよりも、いまの老母のたしなめは、彼にとって、百倍千倍の大きな愛と、同時に、将来までの励みを与えたような気がしたのである。
子を膝にかかえ寄せ、子に数々のやさしい愛撫をすることならば、それは鳥獣の母もしよう――けれど人の母ならでは見られない真の愛は、時にその本能にも超えた高さのものである。秀吉はその大愛に五体を打たれた。