후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 192,758자 · 383화면
涼しき頭
「お湯が沸きましたが」
との、寺僧のことばに、彼は禅庵の裏へ出て、行水をつかった。そして、命じておいた食事を摂った。彼の膳には調理された魚鳥の肉が豊富にのっていた。彼は、幾日ぶりの精進落しに、胃の腑をみたした。
終ると、一房へ入って、ごろりと眠った。一刻、軍馬もしずかに、蝉時雨の声のみがつつんだ。食と眠りが、秀吉の戦備であった。
涼しき頭
ここ天下の諸相は急激に一転したが、経て来た日かずを顧みれば、信長の死後、まだわずか今日で十日程しか経っていない。
近畿の人心は、本能寺以来の動揺を、今なおそのまま抱いていた。柴田、滝川は遠隔にあり、徳川は自国へ退き、細川、筒井の向背は知れず、丹羽は大坂表にあって織田信澄を始末したという風聞のみで、これもそれ以上に出ていない。
「――今朝来、尼ヶ崎には、はや筑前守の先手、中軍の諸勢が、続々到着して、大物の浦、長洲のあたり、兵馬が充満して見える」
この噂は、事実のまま、十一日のその朝から風の如く、摂津を中心に拡まった。
けれど、なお、
「よもや、そう迅くは?」
と、半信半疑の者が多かった。
それというのが、やれ徳川殿が西上して来るとか、北畠殿が進撃中だとか、どこで誰と明智とが接戦中だとか、余りに耳を捉われやすい類似の風説が多いことと、もう一つは、