후리가나로 읽는 일본 고전
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
徳田 秋声의 日本の文学 9 徳田秋声(一)(あらじょたい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 346,393자 · 692화면
山国の五月はやっと桜が咲く時分で裏山の松や落葉松の間に、微白いその花が見え、桑畑はまだ灰色に、田は雪が消えたままに柔かく黝んでいた。
道中はかなりに手間どった。汽車のあるところまで出るには、五日もかかった。馬車の通っているところは馬車に乗り、人力車のあるところは人力車に乗ったが、子供を負ったり、手を引っ張ったりして上るような嶮しい峠もあった。父親は早目にその日の旅籠へつくと、伊勢参宮でもした時のように悠長に構え込んで酒や下物を取って、ほしいままに飲んだり食ったりした。
「田舎の地酒もここがおしまいだで、お前もまあ坐って一つやれや。」と、父親はきちんと坐って、しゃがれたような声で言って、妻に酒を注いだ。
母親は泣き立てる乳呑み児を抱えて、お庄の明朝の髪を結ったり、下の井戸端で襁褓を洗ったりした。雨の降る日は部屋でそれを乾さなければならなかった。
「鼻汁をたらしていると、東京へ行って笑われるで、綺麗に行儀をよくしているだぞ。」と、父親はお庄の涕汁なぞを拭んでやった。気の荒い父親も旅へ出てからの妻や子に対する心持は優しかった。
ある町場に近い温泉場へつれて行った時、父親はそこで三日も四日も逗留して、終いに芸者をあげて騒ぎだした。