후리가나로 읽는 일본 고전
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あねがわのかっせん
日本合戦譚
菊池 寛
菊池 寛의 日本合戦譚(あねがわのかっせん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 154,771자 · 313화면
土屋右衛門尉も、池田紀伊守、蒲生忠三郎の備えを横合から突崩した。側の一条右衛門大夫信就に向って云うには、「某は先月信玄公御法事の時殉死を遂げんとした処高坂昌澄に諫められて本意なく今日まで存命した。今日この場所こそは命の棄て処である」と。進んで三の柵際まで来て、自ら柵を引抜き出した。大音声で名乗りを挙げるが、織田勢その威に恐れて誰も出合わない。雨の様な弾丸は、右衛門尉の冑に五つ当った。年三十一で討死である。
此手の大将馬場信房は、一旦退いたものの直ちに引返して、手勢わずか八十をもって三の柵際に来り、前田利家、野々村三十郎等の鉄砲組の備えを追散らして居た。勇将の下弱卒なしである。が、敵は近寄らずに、鉄砲で打ちすくめようとするのである。一条右衛門大夫来って退軍をすすめた。もう此時分には、信房の右翼軍ばかりでなく、中央の内藤修理の軍も、左翼の山県三郎兵衛の軍も、敵陣深く攻め入りながらも、いずれも鉄砲の威力の前、総崩れになろうとして居たのである。一条の勧めに対して信房は、「勝頼公の退軍に殿して討死仕ろう」と答えた。猿橋辺から出沢にかけて防戦したが、勝頼落延びたりと見届けると、岡の上に馬を乗り上げ、「六孫王経基の嫡孫摂津守頼光より四代の孫源三位頼政の後裔馬場美濃守信房」