후리가나로 읽는 일본 고전
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あねがわのかっせん
日本合戦譚
菊池 寛
菊池 寛의 日本合戦譚(あねがわのかっせん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 154,771자 · 313화면
賤ヶ岳では折柄悪戦の最中であるから、長秀来援すと聞いては、くじけた勇気も振い起らざるを得ない。盛政の方では長秀来ると聞いて、気力をそがれて、賤ヶ岳を持て余し気味である。此時刻には、秀吉の大軍も木の本辺に充ち満ちて居たのである。先発隊は田上山を上りつつあったのであるが、そのうち誰云うとなく、盛政の陣中で、秀吉来れりと云って俄かに動揺し出した。拝郷五左衛門尉、盛政にこの由を報ずると、「慌てたる言葉を出す人かな、秀吉飛鳥にもせよ十数里を今頃馳せ着け得るものにや」と相手にしない。処が弟勝政、不破彦三の陣所からの使は、美濃街道筋は松明夥しく続いて見え、木の本辺は秀吉勢で充満すと見えたりと報じたので、流石強情我儘の盛政も仰天しないわけにはゆかなかった。此状勢を保って居られる筈はないから、早々陣を引払って、次第に退軍しようと試みた。先に長秀の応援でいい加減気を腐らして居た盛政の軍は、今また秀吉の追撃があるとなると、もう浮足立つ計りである。十一時過ぎ、おそい月が湖面に青白い光をそそぐ頃、盛政の軍は総退却を開始した。二十一日の午前二時には秀吉の軍田上山を降り、黒田村を経て観音坂を上り、先鋒二千の追撃は次第に急である。