후리가나로 읽는 일본 고전
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あねがわのかっせん
日本合戦譚
菊池 寛
菊池 寛의 日本合戦譚(あねがわのかっせん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 154,771자 · 313화면
陣屋は塗籠め、小路を割り、人数繁きこと、稲麻竹葦の如し」
と『北条五代記』にある。如何にも五代の積威を擁して八州の精鋭を集めただけあって、上方勢が攻めあぐんだのも無理はない。
九日には長曾我部元親、加藤嘉明等の水軍は大砲を発射して威嚇に努めて居るが、城内は泰然としてビクともして居ないのである。
そろそろ此の辺から、戦いは持久戦になって来た。秀吉も攻めあぐんだ。小田原評定なんて云う言葉の起った所以である。一寸緊張が緩むと、面白いもので、家康、信雄が北条方へ内通して居ると云う謡言が、陣中にたった。尤も火のない所に煙は立たないもので、小牧山合戦以来未だ釈然たらざる織田信雄なんかが策動して、家康を焚き付けたことは想像出来るのである。だから先に秀吉が駿府城に迎えられた時、率直な秀吉は馬から下るやずかずかと進み、信雄、家康逆心ありと聞く、立上がれ、一太刀参らうと、冗談半分に、一本、釘を打って居るのである。此の場は家康の気転で収ったが斯うした空気が常に二人の間に流れて居たことはわかる。
亦此の陣で、関白が僅か十四五騎ばかりで居たことがある。井伊直政は今こそ秀吉を討ち取る好機だと、家康に耳語したところ、「自分を頼み切って居るのに、籠の鳥を殺すような酷いことは出来ない。