후리가나로 읽는 일본 고전
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あねがわのかっせん
日本合戦譚
菊池 寛
菊池 寛의 日本合戦譚(あねがわのかっせん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 154,771자 · 313화면
竜字の旗は突撃に用いられ「みだれ懸りの竜の旗」と云われた。
海津城の高坂昌信は、狼烟に依って急を甲府に伝え、別に騎馬の使を立てて、馬を替えつつ急報した。自らは、城濠を深くして、死守の決心をなした。
予て、かくあるべしと待ちかねていた信玄は、その報をきくと南信の諸将に軍勢を催促しつつ、十八日に甲府を立ち、二十二日には上田に到着している。その兵を用うる正に「疾きこと風の如し」である。
そして、上田に於て、軍議をこらして、川中島に兵を進めるや、これまた謙信に劣らざる大胆さで、謙信の陣所たる妻女山の西方を素通りして、その西北方の茶臼山に陣した。
謙信が、海津城を尻目にかけ、わざと敵中深く入ると、信玄はまたそれを尻目にかけて、敵の退路を断ってしまったわけである。
実に痛快極まる両将の応酬ぶりである。
かくて、謙信は、自ら好んで嚢の鼠となったようなものである。信玄大いに喜び、斥候を放って、妻女山の陣営を窺わせると、小鼓を打って謡曲『八島』を謡っている。信玄案に相違して、諸方に斥候を放つと、旭山城に謙信の伏兵あるを知り、茶臼山の陣を撤して海津城に入った。自分の方が、妻女山と旭山城との敵軍に挾撃される事を心配したのかも知れない。