후리가나로 읽는 일본 고전
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こぞうのゆめ
潤一郎ラビリンスV――少年の王国
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎의 潤一郎ラビリンスV――少年の王国(こぞうのゆめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 71,989자 · 144화면
「十萬億土の彼方にあると信ぜられて居た極楽浄土は、つい此の山の麓にある。其処には無数の生きた菩薩が居て、自分が行けばいつでも款待してくれる。」―――此の驚くべき事実は、もはや一点の疑う餘地もない。千手の手紙には書き洩らしてあるけれども、其処には定めて迦陵頻伽や孔雀や鸚鵡が囀って居るのであろう。碼碯の楼閣や、金銀赤珠の階道が築かれて居るのであろう。忽ち瑠璃光の眼の前には、お伽噺にあるような素晴らしい空想の世界が描き出されたのであった。それほど楽しい世界へ降りて行くことが、何故悟道の妨げになるのであろう。何故上人は、その世界を卑しみ、その世界から自分たちを遠ざけようとなさるのであろう。彼は誘惑に打ち克とうとする前に、打ち克たなければならない理由を知りたかった。
彼はほの暗い燈火のかげに文を繰り展げて、幾度も読み返しながら、一と晩中、まんじりともせずに考え明かした。自分の智識、自分の理解力のあらゆる範囲から、手紙の事実を否認するに足るだけの、何等かの拠りどころを掴み出そうと藻掻いても見た。我ながらけなげであると思われるほど、良心の声に耳を傾け佛の救いを求めても見た。