후리가나로 읽는 일본 고전
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まきのとみたろうじじょでん
牧野富太郎自叙伝
牧野 富太郎
牧野 富太郎의 牧野富太郎自叙伝(まきのとみたろうじじょでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 94,045자 · 185화면
烏兎匆々歳月人を待たずで私は今年七十二歳ですが、斯く植物が好きなもんですから毎年よく諸方へ旅行しまして、実地の研究を積んで敢て別に飽きる事を知りません。すなわちこうする事が私の道楽なんです。およそ六十年間位も何のわき目もふらずにやっております結果、その永い間に植物につきいろいろな「ファクト」をのみ込んではいますが、決して決して成功したなどという大それた考えはした事がありません。何時も書生気分で、まだ足らない足らないとわが知識の未熟で不充分なのを痛切に感じています。それ故われらは学者で候との大きな顔をするのが大きらいで、私のこの気分は私に接するお方は誰でもそうお感じになるでしょう。少し位知識を持ったとてこれを宇宙の奥深いに比ぶればとても問題にならぬ程の小ささであるから、それは何等鼻にかけて誇るには足りないはずのものなんです。ただ死ぬまで戦々兢々として、一つでも余計に知識の収得に力むればそれでよい訳です。
私は右のような事で一生を終えるでしょう、つまり植物と心中を遂げる訳だ。このように植物が好きですから、私が明治二十六年に大学に招かれて民間から入った後ひどく貧乏した時でも、この植物だけは勇猛にその研究を続けて来ました。